公的認定機関について

Public Accreditation Body

東京都知事認定試験機関とは

特定の試験を公正かつ正確に実施する機関として東京都知事により認定される、東京都知事認定試験機関。その認定を受けた当社は、定められた厳格な基準を満たし、定期的な監査を通じてその適合性を証明頂いています。建設業界の材料、環境保全、公衆衛生などの評価を適正に行うことで、規制遵守と公共の安全、利益保護に貢献します。

試験機関とは?

主にコンクリートの強度試験及び鉄筋継手部の引張試験を実施する機関です。
試験機関にはA類とB類があります。

A類1. 設計基準強度Fcが36N/㎟以下のコンクリート圧縮試験
2. 鉄筋継手部の引張試験
B類1.設計基準強度Fcが36N/㎟を超えるコンクリート圧縮試験

試験結果に不合格が発生したら?

コンクリートの圧縮試験、鉄筋の引張試験に不合格が発生した場合は、登録されている試験機関から下記のフローに基づき報告があります。
この報告に基づき、適切な対処を行い健全な建築物の構築を図るシステムとなっています。

高強度コンクリート採取適合機関とは

高強度コンクリート採取適合機関とは、一般コンクリートはもちろんのこと、 高強度コンクリートのサンプル採取を適切に行える、認定された機関のことです。 この適合機関は特殊な取扱いを必要とする高強度コンクリートの特性を理解し、 適切な設備と認められた資格を有します。 東京都や業界団体により定期的な適合審査を行い、適合機関を維持することで 建設プロジェクトの安全性と品質を確保するための重要な役割を果たします。

コンクリート採取試験会社登録制度規定

建築物の工事における試験及び検査に関する東京都取扱要綱(以下「要綱」という。)に基づき、東京都内の建築工事現場において、コンクリート供試体の採取・作成・運搬及びその他の検査に伴う業務(以下「採取試験業務」という。)を施工者等に代わって行う採取試験会社(要綱第2条第2項にいう「代行業者」。)を登録することにより、東京都建築材料試験連絡協議会(以下「東試協」という。)の会員試験機関が行う正確かつ公正な試験の信頼性の向上に資するとともに、建築工事に於けるコンクリート強度確認検査の品質管理の信頼性の向上を図ることを目的としています。

高強度コンクリート採取試験会社審査基準

一般コンクリートの採取業務に加えて、コンクリートの設計基準強度が36N/㎟を超える高強度コンクリート、高流動コンクリート等の高性能コンクリートについても採取可能な採取試験会社としての業務能力の適合性を審査する基準です。

東京都鉄筋継手検査機関とは

東京都は12月1日付で鉄筋継手検査機関の第1回都知事登録を行い、登録簿を公表した。鉄筋継手検査機関は、2000年5月31日建設省告示第1463号に基づく圧接継手、溶接継手、機械式継手の外観検査、超音波探傷検査と超音波測定検査を行います。
建築物の高層化に伴う鉄筋の太径化や、工事の合理化を目的としたプレキャスト工法などの工業化工法の増加により、機械式継手や溶接継手の採用割合が増えてきています。

東京都は建築物の工事における試験及び検査に関する東京都取扱要綱でコンクリート及び鉄筋の強度試験を行う試験機関や鉄骨溶接部の非破壊検査を行う検査機関について規定をしてきましたが、鉄筋継手の非破壊検査を行う検査機関については規定をしていませんでした。
そこで、建築物の工事における試験及び検査に関する東京都取扱要綱を改訂し鉄筋継手を位置付けるとともに、圧接、溶接、機械式継手の性能を確認する外観検査、超音波探傷検査及び超音波測定検査を行う検査機関についての組織や人員、設備・機器、業務の執行体制など、正確かつ公正な検査を行うために必要な事項に関する鉄筋継手部検査機関の審査基準が登録されました。

検査結果に不合格が発生したら?

A級、SA級継手の不合格が発生した場合、下記の図のような報告義務があります。
この報告に基づき、適切な対処を行い健全な建築物の構築を図るシステムとなっています。

知っておきたい!登録制度制定の背景

試験機関及び検査機関を登録する制度に至った背景として、平成13年5月1日付けで「建築工事の品質確保について」を各関係団体に通知した経緯があります。
当時、阪神・淡路大震災における被害の反省から、平成12年に改正がされた施行令及び告示の仕様規定について、許容値を超える食い違いが生じている事例が少なからず見られていました。中には、超高層建築物等の大規模工事において許容値を大幅に超え、構造耐力上の安全に関わる重大な不具合も発見されています。特にこの大規模工事における事例には、鉄骨溶接部の検査内容について、検査会社から工事監理者及び工事施工者に対して不合格の報告がされ、是正がされていたにもかかわらず、工事監理者及び工事施工者がその事実及び経緯を把握していなかったという重大な問題点がありました。
これらのことを解決するため、知事登録の試験機関及び検査機関には行政に対する不合格の報告などを義務付けるなど、より公正で信頼のおける試験・検査結果を得る仕組みづくりを行われました。